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日高 昭秀; 氷見 正司*; Addad, Y.*
Proceedings of International Topical Workshop on Fukushima Decommissioning Research (FDR 2019) (Internet), 4 Pages, 2019/05
福島第一原子力発電所事故で炉心溶融を起こした原子炉燃料のほとんどは原子炉圧力容器外に落下した。その溶融過程や放射性物質の放出挙動は、現在でも十分に解明されていない。主な不確実性として、溶融炉心が最初に冷却された後も、数時間以上の冷却停止が何回か起きたことが挙げられる。注水再開前のデブリは高温になっていたと考えられ、ドイツのQUENCH実験では、水蒸気枯渇状態において酸化した金属が還元され、注水再開時に発生する水蒸気によって酸化が促進し、温度上昇と水素発生量の増加が観測された。1号機でも同様の事象が起きた可能性があり、3/14 21時30分頃に正門付近で観測された線線量の増加は、3/14 20時に再開した注水と温度上昇に伴うFPの放出促進で、同日21時に観測された中性子は、冷却水が溶融プールに接触した際に溶融物・冷却材相互作用により放出されたCmの自発核分裂で説明可能である。また、3/15 2時30分に注水が再開した3号機でも水素発生は増加し、発生した水蒸気とともに4号機の原子炉建屋に運ばれた結果、3/15早朝の4号機水素爆発の主な誘因となった可能性がある。
日高 昭秀; 杉本 純; 松本 英一*; 早田 邦久
JAERI-M 89-213, 87 Pages, 1989/12
軽水炉のシビアアクシデントを早期に終息させるためには、破損した炉心を早期に冠水させ冷却することが重要である。しかしながら損傷した炉心を冷却水で冠水すると酸化されていないZrと新たに供給される水蒸気が反応し、水素が発生するとともに被覆管温度が上昇する可能性がある。そこで原研では、SCDAPコードを用いて、TMI-2事故において事故後100~174分の間に再冠水が行われた場合を想定し、再冠水による水素発生と炉心損傷への影響を評価することを目的とした感度解析を行った。感度解析の結果、以下の結果が得られた。1)再冠水直前の炉心が水蒸気枯渇状態にあり、炉心温度が1500K前後で再冠水速度が遅い場合には、再冠水中にZr-水反応が急速に進行し水素発生量が増大する可能性がある。2)シビアアクシデントの事故管理を行う場合には、水素発生量と再冠水開始時刻及び再冠水速度との関係を考慮する必要がある。